L-カルニチン
Natural Medicines Professional Databaseの情報を要約した。
効能・効果
L-カルニチンは、体内で自然に産生されるアミノ酸の一種です。 L-カルニチンは、体内での脂肪燃焼を助けます。
何らかの理由で体内のカルニチンレベルが低下している方にお勧めします(遺伝性疾患、バルプロ酸ナトリウムや一部の抗生剤を内服している方、末期腎不全~血液透析を受けている方)。また厳格なダイエットを行っている方、菜食主義の方にお勧めします。
L-カルニチンを経口摂取することで、狭心症や心不全にともなう疲れやすさを改善させる効果が期待できます。また不整脈を予防や血液中コレステロールの改善といった効果が期待できます。
また下記症状の改善に効果がある可能性があります。
男性機能低下、レット症候群、神経性やせ症、病中・病後の衰弱、体重減少、慢性疲労症候群、多発性硬化症に関係する疲労感、セリアック病、がん、加齢、糖尿病などの代謝性疾患、甲状腺機能亢進症、注意欠陥・多動性障害(ADHD)、自閉症、下肢潰瘍、ライム病、βサラセミア、肝障害に関連した認知機能低下、C型肝炎、非アルコール性肝障害、記憶障害、偏頭痛、慢性閉塞性肺疾患(COPD)に伴う運動機能および耐久性の低下。
併用注意薬
ワルファリン
L-カルニチンはワルファリンの効果を増強させる可能性があります。あざや内出血、けがをしたときの出血に注意してください。定期的な血液検査を確実に行ってください。ワルファリンの使用量を減らしたほうがよい場合もあるかもしれません。
甲状腺ホルモン
甲状腺ホルモン剤とL-カルニチンを一緒に摂取すると、L-カルニチンは甲状腺ホルモンの働きを弱めるかもしれません。
アセノクマロール
アセノクマロールは血液の凝固を遅くする薬剤です。L-カルニチンはアセノクマロールの効果を増強させる可能性があります。アセノクマロールの使用量を減らしたほうがよい場合もあるかもしれません。
他のハーブやサプリメントとの相互作用
D-カルニチン
D-カルニチンはL-カルニチンの体内での代謝経路を阻害する可能性があります。L-カルニチンと同時に摂取しないようにしてください。
用法・用量
!注意:日本人に適した用法・用量ではない可能性があります。
L-カルニチン欠乏に対し:
1日あたり2~3g 2~3回分服
狭心症に対し:
1日あたり900mg~2g 1~2回分服 2週間~6か月継続
心不全に対し:
1日あたり1.5g~3g 1~2回分服 34か月以内
末期腎不全:
1日あたり640mg~3g または体重1kgあたり10mg 3~52週間継続
甲状腺機能亢進:
1日あたり2~4g 2~4ヶ月継続
男性機能低下:
1日あたり2~3g 3回分服
バルプロ酸の副作用予防:
1日あたり3g以内 3~4回分服